個人事業主の経費になるもの・ならないもの【勘定科目一覧2026年版】
2026-04-02
📋 目次
- 経費とは?個人事業主の基本ルール
- 主な勘定科目一覧
- 売上原価・仕入れ系
- 人件費系
- 固定費・事務所系
- 移動・交通系
- 接待・広告系
- 消耗品・備品系
- 設備・減価償却系
- 保険・税金系
- その他
- 経費になるかの判断基準
- ◎ 経費になる(仕事専用のもの)
- △ 按分して経費にする(仕事とプライベート兼用)
- × 経費にならない(プライベートのもの)
- 迷いやすいケースの判断
- スーツ・ビジネスウェアは経費になる?
- ランチ代は経費になる?
- 自宅の家賃は経費になる?
- 会計ソフトの費用は経費になる?
- 経費管理を楽にする方法
- ①仕事用の銀行口座・クレカを作る
- ②会計ソフトで自動仕訳する
- ③レシートをその場でスマホ撮影する
- 電子帳簿保存法(電帳法)と経費管理【2026年版】
- 義務化された内容
- 個人事業主が今すぐやるべきこと
- 紙の領収書はどうする?
- 売上1,000万円以下の小規模事業者への緩和措置
- よくある質問
- 領収書がない場合は経費にできない?
- 電子レシートでも大丈夫?
- 経費の上限はある?
- まとめ
経費とは?個人事業主の基本ルール
経費とは「事業のために使ったお金」です。経費として計上することで、課税所得を減らし、所得税・住民税を節税できます。
経費のルール:仕事のために使ったものが経費になる
プライベートと仕事の両方で使ったものは「按分(あんぶん)」して、仕事に使った割合だけ経費にします。
主な勘定科目一覧
売上原価・仕入れ系
| 勘定科目 | 内容・具体例 |
|---|---|
| 仕入高 | 商品・材料の仕入れ代金 |
| 外注工賃 | フリーランサー・業務委託先への報酬 |
人件費系
| 勘定科目 | 内容・具体例 |
|---|---|
| 給料賃金 | 従業員への給与 |
| 専従者給与 | 青色申告者が家族(配偶者など)に支払う給与 |
| 法定福利費 | 社会保険料の会社負担分 |
固定費・事務所系
| 勘定科目 | 内容・具体例 |
|---|---|
| 地代家賃 | 事務所・店舗の家賃、駐車場代。自宅兼事務所の場合は業務使用割合で按分 |
| 水道光熱費 | 電気・ガス・水道代。自宅兼事務所の場合は按分 |
| 通信費 | スマホ代・インターネット代・郵便料金。プライベートと兼用なら按分(例:業務60%) |
移動・交通系
| 勘定科目 | 内容・具体例 |
|---|---|
| 旅費交通費 | 電車・バス・タクシー代(仕事の移動)、出張時の宿泊費・交通費 |
| 車両費 | ガソリン代・駐車場代・高速料金・車検費用。プライベート兼用は按分 |
接待・広告系
| 勘定科目 | 内容・具体例 |
|---|---|
| 接待交際費 | 取引先との食事・贈り物・冠婚葬祭費用 |
| 広告宣伝費 | チラシ・名刺・ウェブ広告・SEO費用 |
消耗品・備品系
| 勘定科目 | 内容・具体例 |
|---|---|
| 消耗品費 | 文具・トナー・USBメモリなど1個10万円未満のもの |
| 新聞図書費 | 業務関連の書籍・雑誌・新聞代・電子書籍 |
| 事務用品費 | コピー用紙・封筒・印鑑など(消耗品費と統合することも多い) |
設備・減価償却系
| 勘定科目 | 内容・具体例 |
|---|---|
| 減価償却費 | パソコン・カメラ・机など10万円以上の備品(数年に分けて経費計上) |
| 修繕費 | 事務所・機器の修理代 |
青色申告者は30万円未満の備品を一括で経費にできます(少額減価償却資産の特例)
保険・税金系
| 勘定科目 | 内容・具体例 |
|---|---|
| 損害保険料 | 仕事で使う車・機材の保険料、事務所の火災保険 |
| 租税公課 | 事業税・固定資産税・自動車税(仕事用)・印紙代 |
その他
| 勘定科目 | 内容・具体例 |
|---|---|
| 会議費 | 打ち合わせ時のコーヒー代・会議室代 |
| 研修費 | 業務に関連するセミナー・講座の受講料 |
| 諸会費 | 業界団体・商工会議所などの会費 |
| 支払手数料 | 振込手数料・クレジットカード決済手数料・会計ソフトの利用料 |
| 雑費 | 他の科目に当てはまらない少額の経費 |
経費になるかの判断基準
◎ 経費になる(仕事専用のもの)
- 打ち合わせのための電車代
- 仕事の請負先との会食(接待交際費)
- 業務で使うパソコン・カメラ
- 仕事関連の書籍・セミナー
△ 按分して経費にする(仕事とプライベート兼用)
- 自宅兼事務所の家賃(例:部屋の30%が作業スペースなら30%を経費)
- スマホ代(例:仕事での使用が70%なら70%を経費)
- 自家用車(仕事での走行距離÷総走行距離で計算)
- 電気代(仕事時間÷1日24時間×業務スペース比率で計算)
× 経費にならない(プライベートのもの)
- 食費(通常の食事代)
- 旅行費(プライベートの旅行)
- 生命保険料(事業用でないもの)
- スーツ代(通勤・仕事用でも原則として認められにくい)
- 罰金・交通反則金
迷いやすいケースの判断
スーツ・ビジネスウェアは経費になる?
原則としてNG。 スーツは仕事以外でも着られると判断されるため、認められないことが多いです。
ただし「ユニフォーム」「作業着」など業務専用の服は経費になります。
ランチ代は経費になる?
一人で食べる場合はNG。 取引先との打ち合わせを兼ねた食事(接待交際費)は経費になります。
自宅の家賃は経費になる?
業務使用部分のみOK。 部屋全体のうち作業スペースとして使っている割合を計算して按分します。
例:50㎡の自宅のうち10㎡が仕事部屋 → 20%を地代家賃として計上
会計ソフトの費用は経費になる?
はい、「支払手数料」または「諸会費」として経費になります。
経費管理を楽にする方法
①仕事用の銀行口座・クレカを作る
プライベートと仕事の支出を混ぜないことで、経費の仕分けが格段に楽になります。
②会計ソフトで自動仕訳する
freeeやマネーフォワードは、銀行明細を取り込んで勘定科目を自動で提案してくれます。
学習機能があるので、使い続けるほど精度が上がります。
③レシートをその場でスマホ撮影する
会計ソフトのアプリでレシートを撮影するとOCRで自動入力されます。
領収書を溜め込まず、その場で処理する習慣をつけましょう。
電子帳簿保存法(電帳法)と経費管理【2026年版】
2024年1月から電子取引データの保存が完全義務化されています。経費管理にも直接影響します。
義務化された内容
| 区分 | 内容 | 義務/任意 |
|---|---|---|
| 電子帳簿等保存 | 会計ソフトで作成した帳簿の電子保存 | 任意 |
| スキャナ保存 | 紙の領収書をスキャンして電子保存 | 任意 |
| 電子取引データ保存 | メール・ネット経由の取引データ保存 | 義務 |
個人事業主が今すぐやるべきこと
- メール添付の請求書・領収書PDFは電子データのまま保存(印刷して紙保存はNG)
- AmazonやネットショップのWebサイト上の領収書も電子保存が必要
- 電子取引データには「真実性の確保」と「検索機能の確保」が必要
紙の領収書はどうする?
紙で受け取ったレシート・領収書は引き続き紙のまま保存でOKです(スキャナ保存は任意)。
売上1,000万円以下の小規模事業者への緩和措置
前々年の売上高が1,000万円以下であれば、検索要件が緩和されています。
会計ソフト(freee・弥生・マネーフォワード)はいずれも電帳法対応済みで、電子取引データの保存・管理が容易です。
よくある質問
領収書がない場合は経費にできない?
出金伝票に記録することで経費計上できる場合があります。ただしレシート・領収書があるほうが望ましいです。
電子レシートでも大丈夫?
電子帳簿保存法(電帳法)の改正で、電子データでの保存も認められています。
経費の上限はある?
金額の上限はありませんが、事業規模に対して不自然に多い経費は税務調査の対象になりやすいです。
合理的な説明ができる経費のみ計上しましょう。
まとめ
経費管理のポイントは:
1. 「仕事のために使ったか」を判断基準にする
2. 兼用のものは按分して計上
3. レシート・領収書を必ず保存
4. 会計ソフトを使って自動仕訳
会計ソフトを使えば、勘定科目の自動提案・レシートの自動入力で経費管理の手間が大幅に減ります。